なぜロイヤルカスタマーを拡大する必要があるのでしょうか?顧客視点を失い、短期的な予算達成や売上アップに目が向くと、顧客関係性を強化することは、「直接売上につながらない」「遠回りな取り組みだ」と感じる場合があります。そのため、ロイヤルカスタマー拡大の取り組みは後回しになってしまいます。顧客関係性強化の重要性は理解していても、「忙しいから今は取り組めない」「将来より今月が大事だ」といった考えに陥ってしまうのです。
そもそも、成熟市場において「今月」の売上を上げるために、Push型の営業スタイルを強化することが、本当に有効な手段なのでしょうか?自分が顧客の立場だったら、自社の都合と、自分の予算達成だけを追求する営業担当者を信頼し、「この人から買いたい」という気持ちになるのでしょうか?強引なクロージングは仮に短期的に成果が上がったとしても、顧客の信頼を失わせ、離反を招いてしまいます。だからこそ、短期的な視点ではなく、中長期的な視点でアプローチを続ける必要があるのです。ロイヤルカスタマーの獲得は二つの意味で非常に重要です。
①高収益の実現
刈取り型の営業スタイルから脱却し、顧客のパートナーとしてアプローチすることで、価格競争から脱却することができます。顧客に価値を生み出すアプローチが評価されるようになると条件以外の理由で選ばれ続けることができるからです。
②競争優位の実現
ロイヤルカスタマーは企業の資産です。競合他社よりも多くのファンを獲得することで、市場でシェアを拡大し生き残ることができます。寡占状況で生き残るためには、顧客から選ばれる必要があるからです。
最近のコメント