激しい競争を勝ち抜き、市場での優位性を獲得、維持するためには優れた戦略が必要なのは言うまでもありません。
では、優れた戦略とはどのような戦略なのでしょうか? 「顧客の真のニーズに基づいた戦略」です。顧客の視点で「市場」「競合他社」「自社」を分析し「何を」「どのように」行えば良いのかを判断することです。
理論や自社の現状のリソースだけではなく、顧客の真のニーズをいかに深く汲み取り、戦略策定に活用するかが重要なのです。
多くの企業では、戦略は予算に基づいているといっても過言ではありません。前年比の実績に基づいて予算を策定し、その予算を達成するために何をするのかを決定するのです。顧客視点は後回しにされ、後付のようにリサーチや情報収集が行われることさえあるのです。
自社の商品を売り込むための方策は本当の意味での戦略ではありません。予算達成の方策を立て、仮に100%達成したとしても、継続的な成長を実現し、競争優位を獲得することはできません。顧客からの評価こそが、企業の存在価値を決定づけるからです。
その意味で、戦略策定は顧客が真に求めている「こと」(「もの」ではなく「こと」に注目する)を把握し、実現するためにどんな企業組織にすれば良いのかに徹底的にこだわって策定すべきでしょう。
戦略は優先順位付けが行われて初めて実行されます。その優先順位は、顧客の声や真の要求に基づいて設定されるべきです。 プロダクトアウトから脱却し、顧客に選ばれ続ける企業として生まれ変わるためには、自社に都合の良い顧客の声だけに耳を傾けるのではなく、厳しい声や要求にも真摯に向き合う姿勢が重要なのです。貴社の戦略は顧客優先の戦略になっていますか?
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