努力・根性・忍耐
このような昔流の価値観は、若手営業担当者にとっては、理解できない過去の遺産のように受け止められます。上司は「まずは行動量が大切だ!」と言い、部下は「そんな時代遅れの価値観で成果が出ると思っているのか?」と反発するのです。あなたは、営業における行動量は重要だと思いますか?「行動量が重要か」という議論は、これまで幾度となく行われて来ました。どんな立場の人も「行動量は必要ない」とは考えていません。実際、行動量と成果が比例するケースも数多く存在します。下位セールスの多くは、行動量が非常に低く、仕事の効率や顧客接点が少なすぎるという場合が少なくありません。この場合、上司が行動管理を行い顧客接点を拡大し、実質的な営業時間を拡大するだけで大きな改善が見られます。しかしトップセールスの行動量と、標準営業担当者の行動量には、それほど大きな違いは存在しません。場合によっては、標準営業担当者の方が、夜遅くまで一生懸命仕事をし、顧客への訪問件数が多いケースも存在します。この場合、訪問件数をアップするために行動管理をしても効果は限定的です。訪問件数を増やす事だけに目が向いてしまい、訪問して何をするかを疎かにする危険性があるからです。組織全体の営業強化を考慮する場合、行動量だけではなく質を上げるための取り組みを並行して行うことが不可欠です。毎回の顧客接点に目的を持ち、シナリオに基づいた継続的なアプローチを実現しなければ、単なる修行や「しごき」と変わらなくなってしまうはずです。行動量は非常に重要ですが、行動量だけでは成果を上げ続けることはできないのです。
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