「価格競争が激しくなって売れなくなってしまった」「値引きしないと売れないから利益が確保できない」という営業マンがいます。確かに、値引き合戦に巻き込まれると非常に苦しい、消耗戦を経験することになります。
今までの経験から言えば、値引きだけで成功した企業は見たことがありません。ハンバーガーにせよ、牛丼にせよ、日用雑貨にせよ・・・よく知られた過去の事例が示すように、値引きだけでは成長し続けることはできないのです。
ですから、競合が値引きを始めたからといってすぐに追随してはいけません。「うちも値引きすれば戦える」などと考えるのは自殺行為と言えるでしょう。
以前にも書いたことですが、値下げ(値引き)とは企業努力の放棄です。「もうウチには良いところがありません」「付加価値のあるサービスが提供できないので、せめて値引きで我慢してください」といっていることと同じだからです。
まず競合が値引きを始めたら、相手が非常に苦しい状況にあることを思い出しましょう。値引きでしか戦えないほど末期症状が現れているか、考えることを放棄しているからです。これはある意味では御社にとってはチャンスなのです。値引き合戦に巻き込まれる前に次の方法で考えましょう。
■値上げできないか?・・・高付加価値の商品やサービスとのセット価格で「値上げ」できないか?
■価格の維持・・・値下げせずに現状の価格で満足してもらえるようにするにはどうすればよいか?
■セット販売・・・セットやパックとして販売することで値下げせずにバリューを提供できないか?
値下げは今までにない新しい取り組みをしてからでも遅くはないはずです。
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