新入社員の採用と育成に多額の費用と労力を注ぐ企業にとって、一日でも早く一人前に育て戦力化することは非常に重要です。
人材育成プログラムを充実させ徹底的にトレーニングすることによって、最低限の知識やノウハウを身につける仕組みをもつ企業が増えています。
しかし、短期的に効率を追求した育成カリキュラムを組むあまり「自ら考え」「自ら行動する」新入社員が少なくなっているように感じています。
最初から答えを与えられることに慣れてしまい、自分で考えることを放棄しているようにも見えます。新入社員は答えを暗記する能力には長けています。学校の授業やテスト問題と何ら変わりがないからです。
しかし、知識を取り入れ理解することはできますが、自分のものとして消化することはできません。例えば、詰め込み式で商品知識を教え理解度をテストで確認したとしましょう。多くの新入社員は優秀な成績を収めます。しかし、実践で商品について問われると説明することができないのです。
新入社員には、「自ら学び、考え、気づきを求める」姿勢を教え込むべきです。成長を目指す志は入社3年で確立されると言われています。受け身社員や指示待ち社員にならないように成長する意志と思考するクセを身につけさせるべきです。
考えるクセを身につけるためには、上司や同僚とのディスカッションが有効です。企業の明日を担う人材を育成するためにも、育成期間や効率性だけではなく「質」や「目的」にもこだわりたいものです。
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